おすすめ米国ETFのSPYDを解説!!
みなさんこんにちは。
今回はおすすめ米国ETFのSPYDを解説して、魅力をお伝えしたいと思います。
SPYDも高配当ETFになるのですが、これまでに紹介したVYMやHDVとは特徴が異なるのでその点も併せて紹介していきます。
高配当ETFではこのSPYD、VYM、HDVが鉄板銘柄なのですが、どれもそれぞれの魅力があり迷ってしまう嬉しい悩みがあります。
・結論
- SPYDの魅力はなんと言っても配当利回りの高さ!!
2020年は減配するも配当利回り4.58%で減配しても高配当状態を維持!! - HDVとのコンビネーションで安定性も高められる!!
- 経費率も0.07%と低コスト
・SPYDとは
世界3大資産運用会社、STATE STREET(ステート・ストリート)が運用する米国高配当ETFです。
正式名称を
SPDR Portfolio S&P500 High Devidend ETF
(スパイダーポートフォリオ・S&P500・ハイ・デビデンドETF)
といい、日本語名は
といいます。
後ほど解説しますが、印象としてはVYMやHDVがディフェンス、SPYDはオフェンスみのような位置付けです。
設定が株価の値振れや2020年の減配のように安定しない部分は有るのですが、それらを忘れさせるほどの高配当利回りが魅力です。
・ベンチマークについて
SPYDがベンチマークとしているのは
S&P500高配当指数
というインデックスへの連動を目指します。
この指数は配当利回りに基づいて、S&P500指数の構成銘柄のうち、配当支払い上位80社で構成されています。
そして、構成比率は均一の1銘柄1.25%での構成となっています。
運用期間中に各銘柄の株価の推移によって構成比率が変わってきてしまうのですが、毎年1月と7月のリバランスの際に全ての銘柄の構成比率を1.25%に戻します。
・投資セクターについて
SPYDのファクトシートでは以下のようになっています。
上位を占めるのは金融、不動産、エネルギー、と景気の影響を受ける業種ばかりです。
一方、HDVでは構成比率が大きかったヘルスケア、一般消費財、生活必需品の構成率は非常に少ないです。
HDVと真逆の景気敏感株ばかりをせめるところがおもしろいですし、それでも高配当状態を維持している点はすごいの一言に尽きます。
またHDVと真逆の構成のためにHDVと併せ持つことでお互いを補完することができ、相性が良いのです。
・上位構成銘柄について
上位構成銘柄はファクトシートでは以下のようになっています。
見たことない企業ばかりです。
強いて言うならばゼロックスくらいは効いたことが有るという程度だと思います。
VYMやHDVが上位構成銘柄にピカピカの大手優良企業を当てているのに対して、少し見劣りしてしまいますよね。
でも、実はこれが「S&P500高配当指数」のポイントでありSPYDの特徴だと思っています。
SPYDはS&P500の構成銘柄のうち、株価が下がっていて割安で買うことができる銘柄を集めています。
そもそも
株価が下がる = 配当金が下がる
ということにはなりません。
また、
配当利回り = 1株あたりの配当金 ÷ 株価
となるので、同じ配当金を出していれば株価が下がれば、配当利回りは高くなります。
「減配はしないけど、株価が下がっている銘柄」、もしくは「減配率以上に株価が下落している銘柄」など不人気銘柄でも配当を出している銘柄を集めて投資をしているのです。
そのため、SPYDのポイントはSPYDとしての株価を大きく上げないことだと思います。
- SPYDが青線
- VYMが緑線
- HDVが赤線
SPYDの株価は「いつも」と言っていいほど最下位です。
でもこれは、株価が低く推移しているときは配当率は高くなっているということです。
実際コロナショックの中ではSPYDの配当利回りは7%以上あり、まさにぶっちぎりの「高配当」状態でした。
なので私が考えるにSPYDの運用というのは
- 景気がよく、景気敏感株の増配が見込める市場環境下では、増配に合わせて配当利回りが低下しない程度に、株価もそれなりに上昇させる
- 景気が悪く、景気敏感株の減配が見込まれる市場環境下では株価をグッと落として分配利回りを一定以上に保つ
というのが基本的なスタンスなのではないかと考えています。
それ故、昨年はSPYDの減配が話題になりましたが、ファンドとしての使命は
「減配をしても、4%程度の高配当状態を保つ」
ことが最重要と考えているのではないかと思います。
この考え方はVOOなどの売買益を目的としたETFでは成立しませんが、高配当ETFならではの考え方であり、十分、理にかなっていると思います。
我々投資家としては高配当状態を維持してくれれば良いので、SPYDに連続増配を期待するのは少し筋違いな気がしています。
・難しい運用でも格安の経費率
このように難しい運用をしているにも関わらず、経費率は格安の0.07%の超低コストファンドです。
私はSPYDの運用方針を前項のように考えており、運用方針の特徴と、高配当利回り、低コストの3点が気に入ってSPYDにも投資をしたいと考えるようになりました。
・まとめ
いかがでしたか?
SPYDの運用方針を私なりの解釈で説明し、魅力をお伝えしました。
少し先の話になりますが、VYMの投資が一段落したらHDVとSPYDへの投資も考えています。
HDVとSPYDを半分づつ購入、もしくは、ややHDVの比率を高めて保有したいと考えています。
SPYD単独の保有も個人的には十分アリではないかと思います。
米国ETFの物色はファクトシートを読みながら、チャートを調べてみたり、そのETFの特徴やコンビネーションを考えるのが非常に楽しいです。
米国ETFに興味が有る方の考え方の参考になれば幸甚です。
それでは失礼します。