ドル円為替相場のお得な相場は?
みなさんこんにちは。
今回は円安相場の波に乗って、何が円安、何が円高ということを過去の履歴から考察したいと思います。
ドルを買う時、1ドル何円以下だったらお得に買えてる?円に戻す時、1ドル何円以上であればお得に戻せている?というのが客観的に理解できると思います。
参考にはなると思いますのでぜひ最後まで読んでみてください。
・結論
- ドルを買う際、83~96JPY/USD以下であれば比較的好条件
- 日本円に戻す際、122~135JPY/USD以上であれば比較的好条件
- 96~122JPY/USDの範囲では為替を気にする必要はなし
・過去ドル円相場チャート
為替相場はあまり過去にさかのぼりすぎると現在の相場にそぐわない、極端な相場になってしまうので、過去20年ほどの記録をチャートにまとめてみました。
ドル円相場の値振れはかなり激しく、直近20年の中では約75円~125円の間を行ったり来たりという感じです。
このチャートを見て、1ドルいくら位がお得な状況かというのはわからないですよね。
初めに伝えておきたいのは、ドルを買う、日本円に戻す際、極端にかたよった相場状況でなければ、取引を行うことを推奨しています。
機会損失こそが一番の損失と考えるからです。
ですが、例えば、1ドル75円の極端な相場の中、あえて大量のドルを円に交換させる必要はないとも考えます。
後ほど極端な相場についても解説していきます。
・分布図で相場を分析
上記のチャートを標準分布にしてみます。
このグラフは各相場での頻度が過去約20年間の間では何パーセントになるかを示しています。
データは日時データの小数点以下を四捨五入しています。
例えば、最も多い1ドル109円となった日は過去約20年の間で5.5%の頻度であったことがわかります。
上記のグラフから、過去20年のドル円相場について、
中央値が109円
ということがわかります。
算術平均では極端な値に平均値が引っ張られるので、中央値を確認したほうが現実の感覚に近くなります。
ちなみに平均値は1ドル105円でした。
最近は円安が進んでいると言われていて、1ドル108円程になっていますが、過去20年のデータに基づいて判断するとまだ若干円高であると言えると思います。
ただし、極端な値ではなくて、限りなく中央値に近い値であることもわかると思います。
過去20年のデータに基づくと、現状の為替相場は
極めて普通
という結論になります。
・お得と言える相場を分析してみよう
何を持ってお得と判断するかは人によるところがあると思いますが、ここでは中央値から一定量離れた値をお得な状態と考えてみます。
上記の分布図は平均値と中央値が一致していないので標準分布とは言えませんので、中央値からの離れで考察してみたいと思います。
そこで標準偏差という手法を使います。
学生時代によく耳にした偏差値です笑。
標準偏差はσ(シグマ)と呼び、以下の通りとしたいと思います。
- 中央値±1σの範囲には68.26%が収まる(普通)
- 中央値±2σの範囲には95.44%が収まる(お得になりうる範囲)
- 中央値±3σの範囲には99.74%が収まる(極端な範囲)
ことになります。
グラフに書き込むと
- 96~122円
普通(為替相場を気にする必要なし) - 83~96円
円高状態のため急がないのであれば円の買い戻しは行わない。
ドルは比較的安く買える。 - 122~135円
円安状態のため急がないのであればドルの購入をやめる。
円の買い戻しは好条件。 - 上記以外の相場
極端な相場であり、為替から様々な問題が出ている可能性あり。
・まとめ
いかがでしたか?
私個人的には、極端な相場でなければ投資の機会損失を防ぐため、気にせずドルの買付、円の買い戻しを行って良いと考えています。
ただ、なんとなくでも目安がほしいということであれば、当記事の相場を参考にしてみるとよいのではないでしょうか。
皆様の判断の一助になれば幸甚です。
それでは失礼いたします。