eMAXIS NEOシリーズってアリ?
みなさんこんにちは。
今回は話題になっているeMAXIS Neoシリーズについて投資対象になるかを解説します。
大きなリターンが出ていて投資をしたいと考えている人も多いと思いますので、この記事が参考になれば良いと思います。
・結論
私は投資はしないことを前置きしつつ、投資対象としてはアリ!!
ですが、以下の点を念頭に置いて投資をしましょう。
- テーマ型投資信託は買い時、売り時を考えて投資をしましょう
- 大きな値動きが発生するのでその点は覚悟しておきましょう
以上を念頭に置いた上で上手にeMAXIS Neoシリーズと付き合うことができれば大きなリターンが得られる可能性があります。
・eMAXIS Neoシリーズとは
eMAXIS Slimシリーズでおなじみの三菱UFJ国際投信株式会社が運用するテーマ型投資信託です。
eMAXIS Neoシリーズの1つである「eMAXIS Neoバーチャルリアリティ」の目論見書の冒頭にはこのように紹介されています。
この中からわかることは、以下のとおりです。
これらはeMAXIS Neoシリーズで共通です。
革新的な技術テーマに投資をすることで、それらテーマは大きな成長が見込める分野であるということです。
現在eMAXIS Neoシリーズは以下の9シリーズがあります。
- 自動運転
- ウェアラブル
- フィンテック
- ナノテクノロジー
- バーチャルリアリティ
- ドローン
- 宇宙開発
- ロボット
- 遺伝子工学
それぞれのテーマに特化したインデックスがあって、そのインデックスに連動した成果を目指します。
信託報酬はどのテーマでも共通で0.792%以内となっていますが、総コストでは若干の差が出てくるかもしれません。
また、どのシリーズも設定されてから3年以内と比較的新しい投資信託です。
・パフォーマンスの比較
eMAXIS Neoの9シリーズのパフォーマンスを比較してみたいと思います。
革新的なテーマと言ってもパフォーマンスはバラバラです。
自動運転やバーチャルリアリティなど、現在を代表するようなテーマの成長はものすごいですが、宇宙開発、ロボットと言ったテーマの成長はいまいちです。
自動運転やバーチャルリアリティテーマは直近一年で2倍以上に成長しています。
一方、値振れの大きさを表す標準偏差も、比較的大きいことがわかります。
比較的高リスクと言われるeMAXIS Slim全米株式(S&P500)の標準偏差で24.27%となっているのでどのシリーズも比較的、激しい値動きがあるファンドと考えて間違いなさそうです。
・買い時と売り時は?
テーマに集中した投資を行うので、これから伸びていくであろうテーマに早いうちから投資ができていれば、その後の大きな成長によって大きなリターンを得ることができます。
反面、今後も成長していくであろうと見込んで投資をしたが、その後にマイナス成長に転じた場合は資産を減らしてしまう可能性があります。
売り時を考える上では、当然のことながら、成長が鈍化、もしくはマイナス成長となったテーマを見極めて利益確定をする必要があります。
これらの買い時、売り時の判断を謝ると許容したリスクに対してリターンが小さくなってしまう事になります。
では、そのタイミングはいつなのでしょうか。
答えは
わかりません。
その分野の経済ニュースや技術のニュースをチェックして参考にする他ないのではと思います。
もしくは直感でしょうか。
「このテーマはこれからアツくなる!!」
という、自分の直感を信じられるのであれば投資価値はあるのかもしれません。
私がテーマ型投資信託に投資をしない理由の1つがこの買い時、売り時を判断する必要がある点です。
S&P500のように、セクターの分散が見込める指数であれば、買い時は「今」、売り時は「お金が必要になった時」ということができます。
なぜならば、指数が超長期に渡り右肩上がりであり、成長セクターが変わっても、指数内で銘柄入れ替えをしてくれるので、右肩上がりのトレンドが続くというのは予測できます。
要は放置ができるのです。
テーマ型の場合は放置してしまうと利益を小さくしてしまう可能性があります。
買い時、売り時の判断ができず、投資できずにいるというのは、時間を失ってしまいます。
投資において時間を失うというのは最も大きな機会損失です。
・eMAXIS Neoシリーズの運用方法
どのようにeMAXIS Neoシリーズを運用するのが良いのでしょうか。
前項でも説明したとおり放置ができるファンドではない事を念頭に置いて、
- 成長する分野を決める
- テーマ型なので流行り廃りのサイクルが早いと思われるので積み立て投資よりも一括投資が向いている
- 売る時は自分のルールを決めて、そのルールに従って売る
(例えば含み益がいくらになったら売却、テクニカル分析のルールなど)
を遵守する必要があります。
でも、この運用方法は間違いなくアクティブ運用です。
ファンドは指数に連動するインデックスファンドですが、私達投資家に求められるのはアクティブ運用のスキルであるということです。
そのため、定期的にテーマの動向、基準価額の推移の分析を行う必要があると思って間違いないです。
それらのリスクや手間を受け入れて実行できた人だけが大きなリターンを獲得することができるのです。
・私がeMAXIS Neoシリーズに投資をしない理由
前項でも解説しましたが、私がeMAXIS Neoシリーズに投資をしない理由をまとめてみました。
- 売買時を見極める必要がある
- 放置ができない
- 手数料が高い
これらが私がeMAXIS Neoシリーズに投資をしない主な理由です。
自分が仕事で従事している業界ならまだなんとなく可能性がありますが、他の業界や技術のことなんて理解できません。
そして、手数料が高いのが大きなネックです。
例えば「eMAXIS Neo宇宙開発」は0.12%と小さく成長してはいますが、コストを含めて考えると、資産は減少するということになります。
信託報酬だけでも0.792%以内とのことなので、このままの成長であればザックリとでも-0.672%資産が減るということになります。
テーマ型投資信託は成長する前に投資をして、その後の伸びに期待するわけですが、伸びる前の低成長時期は基準価額の成長よりも、コストのほうが大きくなって、ファンドは成長しているが、資産が減少するといった局面も出てきてしまいます。
それでもテーマの成長を信じて保有し続けることができた人だけが大きなリターンを得ることができます。
私にはここまでの器がないのです。
でも、これは個人のリスク許容の問題ですから、できないからと言ってどうなるわけではなく、自分のリスク許容に見合ったファンドに投資をすればよいのだと思います。
・まとめ
いかがでしたでしょうか。
改めて、私はeMAXIS Neoシリーズに投資をしないと前置きした上での話ですが、一方で大きなリターンを得ることができるのも事実です。
大切なのは
- 大きなリターンが得られる
- インデックスファンドだから安心
という安易な考え方ではなく、ファンドの中身をしっかり把握して、
- どのような運用方針が求められるのか
- その運用方針に自分のスキルはついていけるのか
を客観的に把握して投資判断をしましょう。
背伸びはしないのが投資の鉄則です。
皆様の良い投資判断の一助になれば幸甚です。
それでは失礼します。