つみたてNISAオススメ銘柄紹介「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」
みなさんこんにちは。
今回のつみたてNISAオススメ銘柄紹介は
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
です。
私は以前に「SBI全世界株式インデックスファンド」という全世界株式ファンドに投資をしていましたが現在は「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」が最もオススメしたい全世界株式ファンドです。
今回も目論見書の内容を基本に、不足や古い情報は最新のチャートや、運用報告書から補足していきます。
この記事を読めば「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」がどのような投資信託であるかが理解できると思います。
・結論
栄えある「投信ブロガーが選ぶファンド・オブ・ザ・イヤー」を2年連続で獲得!!
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は
・初めての投資にピッタリの投資信託(リスク・リターンのバランスが良い)
・全世界成長を取り込み長期の資産形成にもピッタリ
・eMAXIS Slimシリーズとは
eMAXIS Slimシリーズは三菱UFJ国際投信株式会社が運営している大人気の投資信託シリーズです。
重要ポイントである、このシリーズの運用方針は
「業界最安値の運用コストを、将来にわたってめざし続ける」
ことです。
これは、非常に重要なことです。
日本の投資信託は高い運用コストを隠したボッタクリ銘柄がほとんどですが、このシリーズは本当に低コストを追求してくれていると思います。
個人的には、迷ったらeMAXIS Slimシリーズで間違いないとおすすめできるシリーズです。
注意したいのが、別に「eMAXISシリーズ」というのがあるのでこちらは購入しないようにしましょう。
ボッタクリファンドです。
私達が注目するのは「eMAXIS Slimシリーズ」だけでOKです。
・ベンチマーク
目論見書では
となっています。
「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」がベンチマークとしているのは
「MSCI・オールカントリー・ワールド・インデックス」
というインデックスです。
ACWIと表記されたりもします。
このインデックスは、アメリカ、日本を含む先進国と、中国、インドなどを含む新興国の45カ国以上の株式で構成されています。
大型、中型株式の約2,500銘柄が対象となり、これらの株式の時価総額加重平均で構成比率が決められています。
この2,500銘柄で、全世界の時価総額の約85%程度をカバーしています。
小型株を含んでいないところが「SBI全世界株式インデックスファンド」がベンチマークとしている「FTSE・グローバル・オールキャップ・インデックス」と異なる部分です。
小型株を含むか否かでパフォーマンスに若干の違いは出るのですが、それぞれで良いときもあれば悪い時もあり、また、時価総額加重平均で構成比率を決めているので、小型株の構成比は大きくなりません。
なので、正直どちらでも良いと言ったところが本音です。
最も構成比の大きい国はアメリカで58.3%となっており、次いで日本、中国、イギリス、フランスとなっています。
非常に幅広く分散ができていると思います。
続いて上位構成銘柄を見てみましょう。
上位はアップル、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブック、テスラ、アルファベット(Googleの持株会社)と先進国株式と変わりませんが、台湾セミコンダクター、アリババなど新興国の大型株式が上位に入っているのが特徴的です。
上位銘柄には成長著しい情報技術、一般消費財を中心に構成されていることがわかります。
また、新興国企業でも大きな企業はしっかりと上位に組み入れられ、これら企業の利益の恩恵をしっかりと受けることができます。
以前に紹介した「eMAXIS Slim先進国株式インデックスファンド」ではアメリカへの投資比率が70%を超えていたので、その部分だけ見てもより多くの国の株式へ分散投資ができているとわかります。
・為替の影響
目論見書では
とあります。
為替ヘッジというのは不利な為替変動での損失を避けるために、為替の大きな変化を回避する仕組みです。
「為替ヘッジは行わない」
というのは、
「為替の影響をモロに受けます」
ということです。
ただし為替の影響を受けるということは一概に悪いわけではなく、外貨建資産の場合は
- 円高のときに買えば得をするし
- 円安のときに売れば得をする
ので、良い面もあります。
為替ヘッジを行うと運用コストが高くなる傾向がるので、私は為替ヘッジなしの投資信託が好きです。
・ファンドの仕組み
「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」という投資信託が上記で説明をしたような全世界の約2,500銘柄に直接投資をしているわけではありません。
実際は以下のような仕組みで、全世界の約2,500銘柄に投資をしています。
このようなファンド運営の仕方を「マザーファンド方式」といいます。
「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」というファンドは3つの大きなファンドに投資をしています。
そして、それら3つのファンドが図のように対象となる株式に投資をすることで、「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」は間接的に全世界の2,500銘柄に投資をしています。
このような場合、「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」というファンドを「ベビーファンド」、それに対して株式に直接投資をする3つのファンドを「マザーファンド」といいます。
マザーファンド方式を採用すると、マザーファンドに支払う費用が発生するものの、直接2,500以上の銘柄に投資をする場合に比べて効率よく運用ができるため、合計費用は安くなる傾向があります。
・パフォーマンスについて
それでは、「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」のパフォーマンスを見ていきましょう。
ファンド設定日が2018年と3年程度のデータしかないので、ベンチマークのパフォーマンスを確認することにします。
インデックスのパフォーマンスと、ファンドのパフォーマンスは微妙に異なりますが、ほとんど同じと考えて問題ありません。
ちなみにこのファンドのベンチマークとの乖離は0.05%程度ですのでほとんど同じです。
チャートの青線が「MSCI・オールカントリー・ワールド・インデックス」の推移です。
右の表のYearの隣、MSCI AWCIの列はこのインデックスの年ごとのパフォーマンスを表しています。
年により、デコボコはありますが、長期で右肩上がりのチャートとなっていて、長期の資産形成をする上で適したファンドであると思います。
トータルリターンは以下の通りとなっています。
長期期間であればあるほど誤差の小さな正確なデータになっていきますので10年以上の期間での年率換算トータルリターンで確認してみたいと思います。
直近10年の年率換算トータルリターンは8.91%、設定来の20年近い期間での年率換算トータルリターンは6.07%です。
これらは、年によりデコボコはあるものの、この期間で考えた場合、年平均で8.91%もしくは6.07%づつ成長していくということです。
・リスクについて
リスクについても長期データが公表されている「MSCI・オールカントリー・ワールド・インデックス」のリスクを確認してみたいと思います。
リスクというのは、値の振れ幅のことです。
「標準偏差」とも言います。
リスクについても長期間での値ほど正確なデータになりますので、10年期間での年率換算値で確認してみたいと思います。
10年の期間では年率換算で14.08%です。
これは前項で説明した10年期間での年率換算トータルリターン8.91%±14.08%に収まる確率が約70%ということを示しています。
言い換えると約70%の確率で年間のトータルリターンは-5.17~22.99%内に収まるということです。
「リスク」というのはこのように期間と確率で数値化されます。
例えば、前回紹介した「eMAXIS Slim先進国株式インデックスファンド」の場合は10年期間の年率換算リスクは17.77%だったので、「eMAXIS Slim先進国株式インデックスファンド」より値の振れ幅が小さいことになります。
しかし、リスクを小さくすると一般的にはトータルリターンも小さくなる傾向にあります。
まずは比較的リスクの小さいファンドで投資を始めてみて、値動きに慣れて「リスク」というものがどのようなものかがわかってきたら、徐々に投資対象のリスクを大きくして大きなリターンを狙うのもありだと思います。
そのような意味で初めての投資にはもってこいの投資信託だと思います。
・年間コストについて
信託報酬は目論見書で確認ができますが、「隠れコスト」を含めた「年間総コスト」は運用報告書を確認する必要がありますので、運用報告書からのデータを記載します。
隠れコストを含めた年間総経費率は0.16%でした。
総コストで0.2%というのが私の一つの基準ですので、投資するには十分低コストなファンドと言えると思います。
・まとめ
いかがでしたか?
ファンド・オブ・ザ・イヤーを2年連続で受賞した名の通り、「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」への投資はインデックス投資の「最適解の一つ」と言われています。
初心者の方も、長期での資産形成をお考えの方も投資対象として素晴らしい投資信託です。
私も自身を持ってオススメできる投資信託の一つです。
それでは失礼します。