つみたてNISAオススメ銘柄紹介「eMAXIS Slim全米株式S&P500」
みなさんこんにちは。
シリーズ企画として、つみたてNISAオススメ銘柄を目論見書に沿って紹介していきたいと思います。
目論見書の情報が古い場合は最新の情報で紹介、目論見書では不足する情報は、運用報告書からも補完をして、この記事を読めばどのような銘柄であるかがわかるようにまとめています。
今回は私も投資をしている
eMAXIS Slim全米株式S&P500
を紹介したいと思います。
投資はしたいけど、どのような銘柄かわからなくて迷っているというかには非常に参考になる記事だと思いますので最後まで読んでみてください。
・eMAXIS Slimシリーズとは
eMAXIS Slimシリーズは三菱UFJ国際投信株式会社が運営している大人気の投資信託シリーズです。
重要ポイントである、このシリーズの運用方針は
「業界最安値の運用コストを、将来にわたってめざし続ける」
ことです。
これは、非常に重要なことです。
日本の投資信託は高い運用コストを隠したボッタクリ銘柄がほとんどですが、このシリーズは本当に低コストを追求してくれていると思います。
個人的には、迷ったらeMAXIS Slimシリーズで間違いないとおすすめできるシリーズです。
注意したいのが、別に「eMAXISシリーズ」というのがあるのでこちらは購入しないようにしましょう。
ボッタクリファンドです。
私達が注目するのは「eMAXIS Slimシリーズ」だけでOKです。
・ベンチマーク
目論見書ではこの様になっています。
eMAXIS Slim全米株式S&P500が採用しているインデックスは、名前の通りS&P500指数というインデックスに連動する成果を目指します。
S&P500指数という指数の特徴は以下の通りです。
- ニューヨーク証券取引所、ナスダックに上場している銘柄が対象
- その中から代表的な500銘柄を抽出し、時価総額加重平均で構成
要はアメリカの代表的な500社のうち、時価総額の大きい企業の比率を高めて組み入れているということです。
上位の組入銘柄を見てみましょう。
世界的に超有名企業ばかりで、私達の生活にも身近な企業ばかりです。
アップル、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブック、アルファベット(Googleの持ち株会社)、ジョンソン・アンド・ジョンソン、などは毎日のように私達も使用しているのではないでしょうか。
これらの企業を時価総額の大きさにより比率を決めて組み入れているのがS&P500指数です。
S&P500というインデックスの値動きは以下の通りです。
1970年頃からの長期トレンドです。
短期では当然浮き沈みがありますが、長期間で右肩上がりのトレンドです。
数々の暴落を受けて基準価額が下がっても、その後は上昇を続け、最高値を更新し続けています。
特に2010年以降の伸びが凄まじく、現在では最強のインデックスの一つと言われています。
・為替の影響
目論見書では
となっています。
為替ヘッジというのは不利な為替変動での損失を避けるために、為替の大きな変化を回避する仕組みです。
「為替ヘッジは行わない」
というのは、
「為替の影響をモロに受けます」
ということです。
ただし為替の影響を受けるということは一概に悪いわけではなく、外貨建資産の場合は
- 円高のときに買えば得をするし
- 円安のときに売れば得をする
ので、良い面もあります。
為替ヘッジを行うと運用コストが高くなる傾向がるので、私は為替ヘッジなしの投資信託が好きです。
・分配金の方針
分配金について目論見書では以下のように記載されています。
分配金は年1回で、基準価額の水準、市場の動向などを勘案して決定するとあり、ますが、原則として分配を抑制する方針です。
これは、分配金を投資家に渡すのではなく、その分配金を再投資してトータルリターンが最大になるように運用するためです。
分配金を出した場合、投資家の一時的な収入となりますが、分配金を出すとファンドのお金が出ていくことになるので、基準価額が下がってしまうことになります。
ケチっているのでありません。
投資信託の場合は上記の理由で分配金を出さないファンドが多いです。
長期での資産運用を考えている場合は、分配金を出さないファンドのほうが効率よく資産を増やすことができます。
・運用コストについて
運用総コストは目論見書では確認できないので、最新の運用報告書から情報を持ってきました。
eMAXIS Slim全米株式S&P500の運用総コストは以下の通りです。
年間運用総コストは0.15%です。
この水準は非常に低コストで、私の場合は総コスト0.2%以上の投資信託には基本的に投資をしない方針です。
これまでの日本の投資信託はこの総コストが非常に高いものが多く、中には桁が違うものまであるので注意しましょう。
投資の世界では、運用コストは低ければ低いほど効率的な運用ができていて、良いファンドということができます。
この総コスト0.15%というのは十分に投資するに値する水準と言えます。
なお、信託報酬は目論見書で確認することができますが、実際には隠れコストが発生し、隠れコストを含めた総コストは運用報告書でしか確認できないので、コストを確認する際は最新の運用報告書を確認するようにしましょう。
・年間収益率の変化
eMAXIS Slim全米株式S&P500の年間収益率の変化は以下の通りです。
黄色がベンチマークの推移、eMAXIS Slim全米株式S&P500ファンドが設定された2018年以降はファンドの収益率の変化を示しています。
年によって非常に様々です。
上昇した年もあれば下落した年もありますが、総じて上昇しているように思えます。
短期では上がり下がりを繰り返して、長期では右肩上がりに成長を続けているのがS&P500指数であり、このファンドの強みだと思います。
・トータルリターンについて
ファンドは設定されてから2年数ヶ月程度しか経過していないため、インデックスのデータを確認してみましょう。
S&P500指数の円ヘッジのトータルリターンを確認します。
10年の期間で年率換算は12.14%です。
それぞれの年で考えると前項のように年により幅があるのですが、10年の期間を均して見ると年間12.14%づつ成長するということになります。
ファンドが設定来数年しか経過していないのであればインデックスのトータルリターンを確認するようにしましょう。
ポイントはできるだけ長期間のデータを確認することです。
・リスクの大きさ
リスクについても長期のデータであればあるほどブレが少なくなるのですが、長期データがなかったため、同じS&P500をベンチマークとしているSPYという米国ETFのデータを参考にしたいと思います。
ベンチマークが同じなので最も参考になる値だと思います。
この中のStandard Deviationの10Yearsを確認すると13.5となります。
リスクもトータルリターンと同じく年率換算で表されています。
これは年率換算トータルリターンの12.47%±13.5%つまり上は25.97%、下は-1.03%の範囲に収まる確率が約70%程度ということです。
約70%というのは統計学の標準分布という手法を使って表される数字で、こういうものだと思ってください(正確には68.27%です)。
マイナスになることがあるけれど、殆どの場合でプラス成長が見込めると考えてよいのではないでしょうか。
この辺がS&P500指数の強みのように考えています。
・まとめ
いかがでしたか。
オススメできる銘柄を目論見書に沿って解説してみました。
個人的にはS&P500指数はトータルリターンが大きい割にリスク(値振れ)が比較的小さく安定しているのが好きです。
分散を小さくすると一般的にリスクは大きくなりますが、S&P500であればそこまで大きくリスクを抱えることなく、そこそこのリターンが狙えるという意味で投資の第一候補にしています。
S&P500をベンチマークにした銘柄が人気があるのもこの辺が好感されているのではないでしょうか。
投資銘柄の参考になれば幸甚です。
それでは失礼いたします。