好調相場で失敗の種をまかないために心がけること
みなさんこんにちは。
最近は、株式相場が絶好調です。
実際に投資をしていると、右肩上がりの相場状況でどのようなことを感じるのか。
これから投資を始める人は気になるところではないでしょうか。
一概には喜べない複雑な気持ちを紹介しますのでぜひ最後まで読んでみてください。
・結論
上昇相場でも自ら失敗の種をまく可能性あり!!
投資の基本の分散をしっかりと再認識しよう!!
・最近のS&P500指数の値動き
積み立て投資において大切なのは10年、15年、もしくはそれ以上の期間の長期投資を考えることです。
そのため、数日、数ヵ月、数年の基準価額の推移なんてハッキリ言ってどうでもよいのです。
しかし、今回は上昇相場で気持ちが揺れ動くシチュエーションを説明するために超短期の「数ヵ月」の話をします。
投資に慣れてきたころに必ず感じることだと思うのでしっかりと基本を確認していきましょう。
それでは最近のS&P500指数に連動する「eMAXIS Slim全米株式S&P500」の基準価額の推移を見てきましょう。
非常にシンプルなグラフです。
今年に入ってからのeMAXIS Slim全米株式S&P500の基準価額の推移を示しています。
これは私がeMAXIS Slim全米株式S&P500につみたてNISAで毎日積立を始めた年初からの基準価額ということです。
今年に入ってからの3週間程度で基準価額は約4.6%も上昇しています。
日々基準価額の最高値を更新する絶好調相場です。
このような相場でみなさんはどのような気持ちになるでしょうか。
- こんなに値上がりするの?投資ってすごい!!
- 投資をしている人はお金がどんどん増えていく!!
こんなことをイメージできるのではないでしょうか。
間違いではありません。
基準価額が上昇してがっかりする人はほとんどいません。
しかし、短期での値上がり相場では欲が出てきやすく、失敗のもとを作ってしまうシチュエーションでもあるのです。
・「投資効率を高めたい」という欲
超短期ですが、私のeMAXIS Slim全米株式S&P500の投資実績を見てみましょう。
私の年初から今日までのeMAXIS Slim全米株式S&P500のリターンは1.81%です。
リターンが低くなっているのは毎日積立をすることで、時間の分散をしているからです。
仮に投資初日に同じ19,428円を投資していたら前項で紹介したような4.6%のリターンを得ていたことになります。
右肩上がりの相場で一定金額を一定間隔で積み立てる(ドルコスト平均法といいます)と基準価額の上昇とともに購入できる口数が少なくなります。
(投資資金)÷(基準価額)=(購入口数)
の式で、投資資金は同じで、基準価額が大きくなるので購入口数が小さくなるわけです。
私の場合、初日に19,428円を投資していればより多くの口数が購入できたということです。
これが効率が悪いということです。
このように感じると、
「今、年間の投資可能額の全額を突っ込めば投資効率を最大化できて、より多くの口数を購入できる」
ということが考えられます。
この考えは理論的には間違いありません。
ただし、基準価額がずっと右肩上がりの推移を続けることが条件です。
このような絶好調の相場では、基準価額は今後も絶対上がっていくはず!!と何故か強気になってしまうものです。
繰り返しますが、本当に何故か自分が強気になるのです。
あれだけ投資が怖くて分散を意識して投資を始めたのに、このような絶好調相場だとそのような不安で手堅く投資をしようとしていた決心が揺らいでしまします。
より効率よく大きなリターンを得たいという欲です。
・リスクの分散を忘れてはいけない!!
前項のように右肩上がりの相場で集中投資をすることで、確かに資産を大きく増やせる可能性がありますが、リスクの分散を忘れてしまっては絶対にダメです。
コツコツ積み立てることで、現在の私のように大きな利益が出ていない方も多いと思います。
しかし、長期運用を前提に投資をすれば元本割れの確率を減らしながら安定的に運用できるようになります。
投資を始めたばかりではこのような感覚がわからないので、集中投資に切り替えるということは考えることもできません。
しかし、投資を始めて数ヵ月で、日々の相場観をなんとなくつかんだ頃にこのような「変」な行動に出てしまうのです。
まずはリスクの分散をしっかりと意識して投資を続けるようにしていきましょう。
・まとめ
右肩上がりの相場は嬉しい反面、欲にかられて自ら失敗の種をまいてしまうシチュエーションでもあることを解説しました。
とにかく大切なことは、どのような相場であっても、機械的に長期にわたり積立投資を続けることが、資産を安全に増やしていくポイントです。
投資で失敗をするのは暴落や景気ではなく、自ら失敗の道を選択してしまっている場合がほとんどです。
欲や不安にかられて失敗の道を選ばないように、自分の投資の基本は何であったかをしっかりと認識しましょう。
それでは失礼いたします。