アクティブファンドはポートフォリオに必要?
みなさんこんにちは。
某投資セミナーを受講したら、大きなリターンを得るためにアクティブファンドをポートフォリオに組み入れることをオススメしていました。
あるインデックスに連動する運用を目指すインデックス投資に対して、インデックスのパフォーマンスより大きいリターンを目指すのがアクティブファンドです。
私の投資の考え方を基にアクティブファンドをポートフォリオに組み込む必要があるかをお伝えしたいと思います。
- ・結論
- ・代表的なアクティブファンドのパフォーマンス
- ・リスクとリターンは表裏一体
- ・リスクを受け入れる理由
- ・お金持ちになりたいからアクティブファンドはオススメしない
- ・アクティブファンドの勝率の低さ
- ・非常に高いコスト
- ・短期運用での利用
- ・まとめ
・結論
アクティブファンドへの投資は不要!!
自分の投資の目的をハッキリさせ、低リスク運用ができる環境で投資をしよう!!
・代表的なアクティブファンドのパフォーマンス
代表的なインデックスファンドとアクティブファンドのパフォーマンスを比較してみます。
直近3年のパフォーマンスを比較しています。
比較しているのは以下の2ファンドです。
- アクティブファンド :ひふみプラス(青線)
- インデックスファンド :eMAXIS Slim全米株式S&P500
「ひふみ」には2パターンあって、ひふみの運用会社「レオス」で口座を開設することで購入できるのが「ひふみ投信」、一般の証券会社で購入できるのが「ひふみプラス」です。
ほんの少しだけパフォーマンスに違いが出ますが、全く気にならない程度なので、同じと思っていただいて問題ありません。
直近3年のトータルリターンは以下の通りです。
- ひふみプラス 40.89%
- eMAXIS Slim全米株式S&P500 29.30%
ひふみはアクティブファンドの中でも超超超優秀ファンドで、eMAXIS Slim全米株式のパフォーマンスを大きく上回っているのがわかります。
このように、ひふみプラスはアクティブファンドの運用方針のように、インデックスのパフォーマンスを上回るパフォーマンスを出しています。
これだけ見ると、ひふみを代表する優良なアクティブファンドに投資をしたら、大きなリターンが得られると考える方もいると思います。
しかし、それでも私はアクティブファンドへの投資は不要と考えます。
・リスクとリターンは表裏一体
ひふみプラスのように大きなリターンを得ることができているということは、裏を返せば、同じように大きく下落する可能性もあるということです。
つまり、
「大きなリターンを得たということは、大きなリスクを受け入れた」
ということです。
ローリスク・ハイリターンは絶対にありえません。
・リスクを受け入れる理由
ここで考えてほしいのは、自分がリスクを受け入れる理由です。
多くの人は何らかの目的をもって投資を始めると思います。
例えば、
- 老後資産形成をしたい
- 子供の教育資金を準備したい
というのが投資をする主な理由になってきます。
投資の目的をハッキリさせることで、
「何年後にいくら必要なのか」
というのがぼんやりとでも浮かび上がります。
運用可能年数を基に、積立額と想定利回りから投資商品を決めることになります。
ここで、「リスクの受け入れ」が発生します。
短い期間で、少ない投資額で大きなリターンを得る必要があるのであれば、大きなリスクを受け入れる必要があります。
一方、長い運用期間で、それなりの投資額があれば同じ額を得るために受け入れるリスクは小さくなります。
言いたいことは、
自分の投資の目的をハッキリさせて、大きなリスクを受け入れなければいけない状況を作らないのが大切
ということです。
・お金持ちになりたいからアクティブファンドはオススメしない
一方、前項で紹介した理由以外のよくある理由として
「お金持ちになりたい!!」
という理由があります。
ただお金が欲しい!!という理由ですね。
しかし、お金持ちになりたいという理由でアクティブファンドに投資をするのはあまりオススメしません。
なぜならば、投資でお金持ちになることはほぼ不可能で、投資で資産を大きく増やすためには、まとまった種銭が必要だからです。
お金持ちになりたいのであれば、小額からでも自分で起業をしたほうがよっぽど可能性があるし現実的です。
・アクティブファンドの勝率の低さ
もう1つのアクティブ運用をオススメしない理由がアクティブ運用の勝率の低さです。
勝率とは、トータルリターンがインデックス運用に勝つということです。
これまでの実績を分析すると、
長期運用でアクティブファンドの80~90%がインデックスファンドに勝てない
という結果が出ています。
先ほど紹介したひふみもこれまではインデックスファンドにトータルリターンで買っていますが、今後も勝ち続ける保証はありませんし、容易なことではありません。
インデックスに勝つということは簡単そうに思えて、実は非常に難しいことなのです。
・非常に高いコスト
アクティブファンドの場合、高いコストがネックになります。
インデックスファンドと比較すると10倍以上の違いがあります。
上記で紹介したひふみプラスの場合、最新の運用報告書では年間総コストは1.08%です。
インデックス運用は銘柄を細かく分析し、頻繁に入れ替えて運用するため、インデックスファンドに比べて経費が高くなります。
インデックスファンドのリターンを大きく上回っているときは気にならないかもしれませんが、インデックスファンドに負けているとき、更には元本割れしている時でもこのコストは支払わなければなりません。
長期投資ではほとんどの場合インデックスファンドに勝つことができない点に加えて、高い経費率をどんな結果であっても支払わなければならないことを考えると、長期運用ではアクティブファンドに投資をする必要はないと考えます。
・短期運用での利用
長期運用ではインデックスファンドに勝てないのであれば、短期運用ではどうでしょうか。
短期運用の場合は勝てる可能性が高まります。
しかし、忘れてはいけないのが
「投資をする目的は何だったのか」
ということです。
短期の運用期間で達成できる目的であればよいのですが、投資をする理由の多くは長期での運用を視野に入れる必要があります。
・まとめ
いかがでしたか?
今回は私の投資の考え方を基に、アクティブ運用が不要であることを解説しました。
私が考える大切なことは以下です。
- 早い段階で投資をする目的を設定する(ベース)
- なるべく早く投資を始める(運用期間を確保する)
- コツコツと積み立てられる環境を作る(運用額を増やす)
大きなリスクを受け入れる必要がない環境で投資をすることだと思います。
このようにすることで、より長期間・安心した心持で投資商品を保有することができます。
皆さんも、いつまでにどれくらいの資金を準備する必要があるのかを洗い出してみて、その目標に向かって早めに投資を始めていくようにしましょう。
それでは失礼します。