ジュニアNISA投資先は「投資信託」か「アメリカETF」のどちらが良いか。
みなさんこんにちは。
今回は、ジュニアNISAの積み立てを行う場合の最善策として、投資信託で行うのが良いか、ETFで行うのが良いかを考察してみたいと思います。
ジュニアNISAでの運用方針を決める際の参考になると思います。
- ・結論
- ・海外ETFも非課税で運用できるがジュニアNISAの利点の一つ
- ・投資信託がオススメな理由①「分配金の取り扱い」
- ・投資信託がオススメな理由②「最低購入単元」
- ・ETFの問題というより制度の問題
- ・まとめ
・結論
ジュニアNISA運用の目的により使い分けよう。
・目的が「成人までの教育資金の準備」であれば「投資信託」
・目的が「子供が成人した後の分配金目的の資産形成」であれば「ETF」
・海外ETFも非課税で運用できるがジュニアNISAの利点の一つ
つみたてNISAと比較してジュニアNISAの利点の一つに、海外ETFを運用できる点があります。
ETFとは上場投資信託のことで、証券取引所で取引される投資信託のことです。
日本の投資信託と比較しての魅力は大まかに以下の通りです。
- 桁違いの運用規模と運用実績
アメリカの人気ETFには世界中からお金が集まります。
例えば「バンガード・S&P500・ETF(通称:VOO)」と呼ばれる超有名ETFがありますが、これは日本でいうeMAXIS Slim 全米株式 S&P500と同じような値動きをします。
eMAXIS Slim 全米株式 S&P500の純資産総額が2,289億円、運用年数が3年弱なのに対し、VOOの純資産総額は1,776億ドル(日本円で約18.3兆円)、運用期間が10年以上と、まさに桁違いの運用額と、運用期間を誇ります。 - 投資家目線の低コスト商品群
これも先ほどと同じVOOを例に出してみます。
eMAXIS Slim 全米株式 S&P500の実質コストが0.155%程度であることに対して、VOOの経費率は0.03%です。
圧倒的に低コストです。
ETFのほうが投資信託に比べコストが低くなる傾向にあります。
非常に魅力的なETFですが、
ジュニアNISAで教育資金を準備する
場合は投資信託への投資をおすすめします。
理由を以下で解説していきます。
・投資信託がオススメな理由①「分配金の取り扱い」
ETFの場合、分配金がETFから出されることがほとんどです。
分配金の分配率はETFの方針にもよりますが、少なからず分配金が出てしまいます。
長期での資産形成するうえで重要な点は、分配金を再投資することで、複利の力を利用して、資産を効率的に増やすことです。
日本の投資信託は分配金を出さず、ファンド内で再投資することで複利運用し、運用効率を高めている場合がほとんどです。
しかしETFの場合、配当金が出てしまい、単利での運用となり、運用効率が低下してしまいます。
分配金を再投資することもできますが、ジュニアNISAの場合、分配金の再投資は「課税口座」でしか運用することができず、非課税のメリットがありません。
日本の投資信託であれば分配金は再投資に回すことで複利での運用が可能で効率よく資産を増やすことができますが、配当金が出てしまうとどうしても単利での運用となり、運用効率が下がってしまいます。
ジュニアNISAでも配当金の再投資ができるのですが、配当金の再投資は課税口座での運用となるため、非課税のメリットを受けることができません。
そして、分配金は再投資しない場合は18歳まで受け取ることができません。
それ故、ジュニアNISAでの資産形成を考えると分配金もファンド内で再投資し、複利運用と非課税の効果が最大限に受けられる投資信託が効率よく資産を運用できると考えています。
・投資信託がオススメな理由②「最低購入単元」
投資信託をおすすめする理由の二つ目は最低購入単元です。
最低購入単元は投資信託の場合、100円以上1円単位で買い付けをすることができます。
一方、ETFの場合、指定購入単元は株単位での購入となり「1株~」となります。
ETFの株価にもよりますが、NISA枠をいっぱいまで使用できない可能性が大いにあります。
また、取引は米ドルで行われ、ジュニアNISAで買い付けを行う場合、米ドルを買い付ける際に1ドル当たり25銭が手数料としてかかってしまいます。
成人であれば、SBI証券を利用すると米ドルの買い付け手数料は1ドル当たり4銭まで下げることができますが、ジュニアNISAの場合はどうしても25銭の手数料が必要になってしまいます。
それほど大きな手数料ではありませんが、少し気になるところではあります。
・ETFの問題というより制度の問題
これらの理由により、私はジュニアNISAを利用して資産形成をする場合は特に資産形成の目的が大切だと考えています。
そして、教育資金の準備をする場合はETFより投資信託で運用するのがベターと思います。
これらは投資信託がETFより優れているといるということではなく、制度の問題だと思います。
一方、ジュニアNISAを運用する目的が教育資金の準備ではなく、
「子供が成人した後の分配金目当ての資産形成」
をするのであれば、ETFで運用するのが良いと思います。
子供が18歳になると、自動的にNISA口座が開設され、全額ロールオーバーできるからです。
その後、子供は非課税でETFからの分配金を受け取ることができます。
そのため、
と目的によって投資商品を変えるのが良いと思います。
我が家の場合は、教育資金の準備という目的でジュニアNISA制度を利用するので、投資信託を選ぼうと思っています。
・まとめ
いかがでしたか?
ジュニアNISAの場合、ETFも非課税で運用できるため、投資を何で行うか迷うことがあると思います。
私たち個人投資家の選択肢が広がるというのは、非常に良いことですが、それに伴い、私たちのリテラシーや知識が問われる状況でもあります。
投資の目的は、商品選びの際のリスク許容でも重要になってきますので、確実に設定しておきましょう。
逆を言うと、
「目的をしっかり設定すれば、自ずと最適解が見えてくる」
ということです。
ジュニアNISAに限ったことではありませんが、投資目的をしっかり設定しておきましょう。
みなさんのより効率的な資産形成の一助となれば幸甚です。
それでは失礼いたします。