日本人のマネーリテラシー ~確定拠出年金運用報告に見る日本人の投資への理解~
資産形成を若いうちに学びたい!!
みなさんこんにちは。
今回は確定拠出年金の運用結果に見る日本人のマネーリテラシーについて私の所感を述べたいと思います。
資産形成のための投資への正しい理解をお伝えするために記事にしました。
ぜひ最後まで読んでみてください。
・過去一年の運用利回りの分布
私が確定拠出年金を実施している三菱UFJ信託銀行全体の確定拠出年金のレポート*1です。
引用元:三菱UFJ信託銀行 「データで見る確定拠出年金」より抜粋https://supportsite.dc.tr.mufg.jp/upload/dcjaps01_202011251610257510_HnkHWcTEoIDjmKxrjQeJ.pdf
運用利回りが全てというつもりは毛頭ありませんが、最多数が運用利回り0~1%未満で54.0%を占めます。
確定拠出年金は企業型、個人型ともに運用の仕方は各個人に委ねられていて、個人の自由なので私がとやかく言う必要はないのですが、
「老後資産形成」=「預金」
と考えられているのではないかと感じます。実際私もそうでした(笑)
・老後の資産形成について
「老後2,000万円問題」や「人生100年時代」などと言われる昨今、我々が見つめなおさなければならないのは年金制度などの「公助」が、どうのこうの言うのではなく、「自助」の部分だと思います。
自分の老後の生活像を想像して、どのような生活が送りたいかをイメージしてみましょう。
- 定年退職するまでがむしゃらに働いたのだから、自由を満喫したい!!
- 質素に細々と暮らしたい
- 贅沢はいらないけど、お金には苦しみたくない
様々な老後生活の考え方があると思いますし、それぞれの考えを大事にするべきと思いますが、それを実現するのは「自助」であり、自分で実現するものと思います。
- 年金がもらえない世代だから不幸な世代に産まれた
→年金に対する考え方が間違っています - 収めた年金をしっかりもらって自由を満喫する!!
→年金は贅沢をするためのお金ではありません
老後の生活のベース部分を年金で賄うという考え方はもっともです。ただし、それ以上は自分で備えなければいけないのだと思います。そこで老後資産形成という考え方をしなければなりません。
老後資産形成の大前提として以下が考えられるのではないでしょうか。
- インフレに負けない資産であること
- 長期にわたり積み立てていくもの
インフレに負けない資産である必要性は言うまでもなく、物価の上昇率に負けてしまう資産形成方法であれば、資産はたまってはいくものの、自分が描いていた老後生活とは違う姿になることは簡単に想像できますよね。
逆に長期にわたり積み立てていくものであるため、これが我々に与えられているチャンスだと思います。
私は老後資産形成のツールとして投資信託以外にないと考えています。
・長期資産形成における投資信託のすごさ
投資信託のルーツは複数意見がありますが、いずれにしてもこの「発明品」は偉大です。
無知で楽観的かも知れませんが、私は投資信託さえあれば「老後2,000万円問題」なんて全然問題にならないと考えています。
極端な例ですが、今子供が生まれ、その子のために毎月2万円だけ投資信託に投資をします。どこの家庭でもやっている子供のための貯金額と大きくは外れていないはずです。子供が60歳になるまで黙々と投資をし続けましょう。
すると、年利1%で運用したとしても約1,980万円になります。
定期預金だと約1,450万円です。
これでお子さんの老後2,000万円問題は解決です。
極端な例ですが、投資信託で1%程度の運用は優良ファンドを探せば余裕でできると思います。
資産を貯金から投資信託に変更するだけでこれだけの差が出ます。
・余談「年金は破たんする?」
ところで、「年金制度が破たんする!!」と言われて久しいですが、年金制度は破たんさせようと思えば破たんさせることはできますが、まず破たんしません。
年金の仕組みを簡単にまとめてみました。
- 年金はしっかり納めていれば誰でも「貰える権利」はあるが、必ず貰えるものではない
- 年金をもらえる人は「長生きした人」だけ
- 平均寿命より長生きする人はおおよそ半分の人のみ
- 平均寿命まで生きられない人は保険料を払うだけになる
要は全員が払って半分の人が平均寿命以上生きられないので、平均寿命以上生きて長生きした半分の人が年金をたくさんもらえるということです。
結構酷な言い方ですがこれが事実です(笑)。
年金の受給年齢が引き上げられているのは
年金制度が破たんしてしまうから引き上げている
のではなく
日本人の平均寿命が延びているから受給年齢を引き上げているだけ
に過ぎないのです。
年金の受給率の引き上げは年金の制度設計上ごく普通のことなのです。
仕組みが非常にシンプルな故、年金はそう簡単には破たんしません。
・投資のイメージって・・・
投資のイメージって
- お金持ちのやること
- 経済や金融に詳しくないとできない
- いつも気にしていないといけない
- 詐欺にあってお金を搾取されてしまう
こんなイメージありませんか?
正直、これまではそうでした。
- 大手証券会社はお金持ち以外には目もくれず
- 窓口で証券会社のための詐欺商品をおすすめして
- それが詐欺商品と知らない人は購入して
- 売り買いのタイミングを見計らうために株価を常にチェックして
- 株価下落時に耐えられなくなって損切
実際、超大手証券会社でもこのようなことをやっています。
人件費や一等地に立てている店舗の維持費等多くの手数料を取らないと立ち行かなくなるためです。
実際につみたてNISAの取扱商品を見ても、手数料が高い商品ばかりを扱い、信託報酬だけで0.2%~といった商品で構成されていて実質コストも含めると0.25%程度になります。
選べる商品も非常に少ないです。
例えば野村証券です。
つみたてNISAの取り扱い銘柄はなんと7種類のみ。
自社のインデックスファンドばかりを集め、信託報酬のみで0.2%程度が中心です。
そのような証券業界に風穴を開けたのがネット証券会社だと思っています。
・ネット証券の特徴
既存の店舗型証券会社の販売方法は前項で記載したのに対して、ネット証券は真逆を進んでいます。
- 多数の商品を取り揃えて
- 十分な情報をネットで公開して
- 人がオススメするのではなく、投資者本人が選ぶ
- お金持ちではなくても投資ができる
環境をネット上で作り出しています。
私がつみたてNISAをしているSBI証券ではつみたてNISAの取り扱い銘柄は172銘柄あります。
選ぶのが大変ではないかと思うのですが、自分が考えている投資対象、例えば「全世界」、「先進国」といったようにしぼって、最終的に信託報酬の安さで決めることができます。
また、ネット上にどのような投資信託であるか、あらゆる情報を開示しているので、判断できるだけの情報量が準備されています。
実際、ネット証券最大手のSBI証券の口座数は、2020年に野村証券の口座数を抜いてトップに立ちました。
その下には楽天証券がものすごい勢いで口座数を伸ばしていて、2位に陥落した野村証券をいつ抜くかという状況です。
ネット証券と聞くと
「もしもの時に相談ができない」
「トラブル時の対応が心配」
と思うかもしれませんが、そのようなことは全くありません。
ネット上の情報公開が充実しているので電話することはほとんどありませんし、電話もすぐつながります。
これから、証券口座を開設する方はもちろん、既存の店舗型証券会社の口座を持っている方も、ネット証券をオススメします。
ビックリするくらい投資の幅が広がり、低コストで運用できるようになりますよ。
・まとめ
いかがでしたか?
今回は、日本人の金融リテラシーと題して、投資への理解、証券会社の特徴までを併せて記事にしてみました。
ネット証券を活用して、証券口座がもっと一般的になり、日本人の資産形成がより便利に効率よくできるようになると良いですね。
投資の勉強を始めてみたいと思った方は、オンラインの無料講座をオススメします。
名前とメールアドレスを入力するだけで1時間程度の投資の基礎が学べるので、これから投資を始めようと考えている方には非常に良い機会になると思います。
それでは失礼いたします。
*1:2020年10月末日基準